自然環境を取り込んだ建築には”いのち”が吹き込まれ、空間がより豊かになります。
ヒントとサンプル
①建物の玄関へアプローチする際に庭を経る事でその豊かな緑を印象づけます。(図1)
②敷地外の松林を借景としてそれと繋がるようにデザインする事によってそれらの自然環境がぐっと建物まで迫り、取り込まれます。(図2)
③サッシを全て開放することで、庭と一体となるカフェです。通常のサッシで内と外を分断してしまうような空間とは心地よさが断然違います。(図3)
ホテル・旅館、温泉施設の建築をご検討中の方には、さまざまな疑問や不安があるのではないでしょうか。ここでは、当事務所にご相談が寄せられたよくあるご質問を紹介し、Q&A形式で回答します。
自然環境を取り込んだ建築には”いのち”が吹き込まれ、空間がより豊かになります。
①建物の玄関へアプローチする際に庭を経る事でその豊かな緑を印象づけます。(図1)
②敷地外の松林を借景としてそれと繋がるようにデザインする事によってそれらの自然環境がぐっと建物まで迫り、取り込まれます。(図2)
③サッシを全て開放することで、庭と一体となるカフェです。通常のサッシで内と外を分断してしまうような空間とは心地よさが断然違います。(図3)
景観を最大限に美しく見せるデザイン手法があります。
①袖窓の方立を木で隠し、障子をとりつけました。中央の景色を風景画のように切り取りました。(図1)
現在の足湯の認識は、温泉露天風呂や大浴場の脇役のような存在という傾向があります。
①従来の足湯に加え、手湯を設置し、体全身を効率よく温めてくれます。また浴槽型手湯は装飾品としての効果も果たします。(図1)
②フットジャグジーバスに設けられたモニターでエンターテイメント性を高め、楽しみながら長い時間じっくりと体を温めます。(図2)
③足湯に浸かり水盤越しに景色を楽しみながらドリンクを飲めるカウンター形式にしました。(図3)
寄棟屋根を金属板やアスファルトルーフィングで一文字に葺く場合、隅棟に棟包で覆うと無骨な印象となってしまいます。
①銅板(図1)アスファルトルーフィング(図2)を回し葺きにして、すっきりと無駄なラインがない、気品のある屋根にしました。
②むくりをいれると建物にやわらかい印象が生まれ、木々や山にとけこみやすくなります。(図1,2)
屋上を緑化し、人が近づけるテラスをつくり、ラウンジ等の内側の機能つなぐと、癒しの空間になります。
①屋上の田んぼにテラスをつくりラウンジの延長として使うとともに、インパクトある景色としました。(図1)
②橋を渡した先にあずまやのような、くつろぐスペースをつくりました。(図2)
③演奏などイベントスペースとして使うことも可能です。
①昼は空や雲、山並み、風の揺らぎを感じさせる木々など、静かな自然の動きが水鏡に映り込むように演出しました。(図1)
②夜は照明によって華やかに演出しました。(図2)
①温泉と湯気で豊かさを演出しています(図1)
②浴槽の温度ムラを無くす工夫も兼ねています。(図2)
坪庭でも、外気に触れることができるように工夫すると、宿の名物になります。
①足湯につかりながらおしゃべりできる足湯ガーデン。(図1)
②手湯もあり、温まることができます。(図2)
③もちろん見ても美しく、緑と石が活きた庭です。(図3)
庭を活かせば、宿の楽しみの幅が大きく広がります。
①見るだけではなく、歩いて楽しめるデッキをつくりました。(図1)
②外暖炉では、お茶やお酒も楽しむことができます。(図2)
③気持ちのいいデッキでは、書やヨガなど多彩なイベントスペースに使えます。(図3)
小さくてもうまく計画すれば、大きな威力を発揮する庭をつくることができます。
①庭をつくることによって、商品力のアップと、緑化義務の両立を図りました。(図1)
②レストランへのアプローチも、都会の喧騒を忘れてします雰囲気です。(図2)
③年々緑は豊かになるため、野鳥もやってくるようになり、お客様にも喜ばれています。(図2)
無機質な屋上に杉板のテラスをつくりました。シンプルな手法ですが、展望デッキの他、ビアガーデンや花火大会等の観覧席にも使用できます。食事処や湯上がりとつながりを持たせることができれば、さらに効果的です。
①風を逃がすために、塀の杉板は30mmずつあけ、目透かし張りにしています。(図1)
②立った時は視界が抜け、座った時は少し囲まれて落ち着くことができる高さにしています(1200mm)。
見せたい方向は塀を低くしています(500mm)。(図1)(図2)
③フットライトは蛍光灯の交換ができるようにケンドン式にしていますが、違和感が無いように工夫しています。(図3)
外壁、軒先、軒天井にサビのシミのようなものが見える場合、その部分に水が廻り、下地材を腐食させ、部材等の強度がなくなり、落下する可能性があります。 (図1)
①建物の持主は、日頃から、外装(外壁、軒先、軒天井)の目視による点検を心がけ、もし上記のような、兆候を発見したら、早急に、解体をともなう調査のうえ、改修計画をたてるのが、望ましいです。
特に外部に関して以下に記します。
下記に記します。
出入り口部分の上部は雪止めの設置、ツララ対策用ヒーター設置の検討が必要となります。
駐車場~玄関までの融雪の有無、範囲の検討も必要です。
基本的に軒樋は雪で壊れる可能性が高いので設置しない。
外部水栓は凍結対策を施します。
屋外階段には防雪のため屋根が必要です。又、落雪部分には設備機器を設置しないこと。
露出する金物はステンレスを使用し、鉄骨材は溶融亜鉛メッキ(550g/㎡)を標準とします。
設備機器や室外機も耐塩害、重耐塩害仕様とします。防風壁を設置するのが望ましいでしょう。
駐車場や敷地内通路の水勾配は1/50~1/75程度が望ましい。
外に比べ内部が明るいと、ガラスが鏡ようになってしまい、せっかくの庭や景色が何も見えなくなってしまいます。
①スポットライト等で庭木などをライトアップすると効果的です。(図1)
②部屋内を暗めにするのも効果的で良いでしょう。
足湯に浸かり、水盤越しに景色を楽しみながらドリンクを飲めるカウンターにした事例があります。(図1)
①足湯だけではなく、水盤や飲食可能なカウンターなど他の要素を組み込んで魅力あるものにしました。
②足湯には温泉を入れ、底面に玉石を埋め込み、足裏マッサージも出来るようにしました。(図3)
③座るところは床面より上げた台座の上に座椅子を置き、座り易くしました。(図2)
水盤やお風呂も、縁の見せ方次第で広がり感を出すことができます。
①水面の立ち上がりの厚さ分をも水面に見せるため、天端は斜めにして広がり感を出します。(図3)
②オーバーフロー側の立ち上がりは視線に入らないように縁よりも下げるようにしましょう。(図3)
③縁の色は黒御影のように黒色にすると水面を通しても目立ちません。(図4)
④技術的なこととして、石の目地からの漏水を極力軽減するためには、防水層立ち上がりレベルを水面に近づけることで、シール目地への水圧を軽減させる様な納まりを工夫しましょう。事例では、石をL字に工場接着したものに2次防水を一体化させて対応しました。(図4)
外観のイメージを変えるため、外装を改修すると、かなりのコストがかかります。その代わりに建物の前にスクリーンを新設すると、効果的に外観のイメージを変えられます。
①改装前の建物の外観。(図1)
②既存エントランスキャノピーの前には、アルミ格子を入れたスクリーンを新設して、スクリーンの前には、スクリーンの存在感を消すように植栽を配置します。これにより、既存の外装に手を加えることなく、エントランスの雰囲気を一新できることが期待できます。(図2)